テラノハ

言葉は涙だ。とベケットは言った。

ヘソマガリの良心について

急に寒かったりいい天気だったり、春ですね。

昨日は『ジュマンジ ウェルカムトゥジャングル』と『ペンタゴンペーパーズ』の二本を見ました。
ジュマンジ』は底抜けに明るくて楽しくて、ゲーム映画として気持ちいいことしか起こらない上にキャストの見た目と演技がとてもキュートでひたすら楽しかったです。見てる間楽しくて週末を愉快にしてくれる作品です。

もうひとつの『ペンタゴンペーパーズ』はスピルバーグがたまに撮る現実と対決しちゃらぁと気骨が真っ直ぐなタイプの映画です。トムハンクスがいかつい編集主幹をやっててかっけかった。メリルストリープ、正直あんま好きじゃなくてなんか圧が苦手なんすけど今作では社長未亡人で跡を継いで社長という気性の強さの活かしにくい、でも芯はしっかりしてる役でかっこよかった。男ばかりの新聞業界にあって女の人をあれこれ操縦指図してくる輩(そういうやつ大体「君の為をおもって」とかいうてくるけど、いやお前の為やろとおもう)がいても負けてなかった。
お話の基本線は政府がベトナム戦争について作成した秘密文書を新聞に載せていいのか否かという所のスリルとサスペンスで盛り上がってます。
別に誰も襲われたり血を流したりしないけど、政府に反逆するということの危うさに尻込みする人と新聞屋の意地のぶつかりあいみたいな感じ。
トム・ハンクス演じるブラッドリーはめちゃくちゃ破天荒で、でもかっこよくて『ドリーム』のケヴィン・コスナー演じるNASAの部長くらいかっこよかった。
へそ曲がりが頑張ってるっていうのはやっぱり燃えてしまいます。僕自身がだいぶへそ曲がりだからだろうか。『シン・ゴジラ』の巨災対がオタク、問題児、鼻つまみものなどと呼ばれる人の集まりであったこととか、『オデッセイ』でワトニーを助けにクルーたちがNASAの決定に背いたとことかすごく熱くて好き。
個人を守るために制定されたはずのルールが時に個人を見殺しにしそうになったときに何が正しいかを考えて行動できる人はいつの時代もいたと思うし、かっこいいなと思う。
維新150年で盛り上がってるけどあれも政府に疑義を呈した反逆の事件だと思うのだが勝った方が偉いのでいいことになってるんだなぁ。『突入せよ!あさま山荘事件』と『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』を両方見ると勝った側の美化具合に苦笑いできるのでオススメ。
まぁ人間なんてそのうち死ぬので大したことは出来ないけど、権力は大したことをやるので気をつけましょうという気持ちになった。

稽古は順調に怒鳴られている。
へそ曲がり的には「イライラするなぁ!」とか「(もっかいお願いしますと言ったことに対して)お願いしますじゃねーよ!」といちいち切れてる老演出家は可哀想な生物にしか見えず、いたたまれなくなる。演技に対するダメだしは演出家の領分だと思うが、自分の機嫌の悪さを表明して発破をかけた気になり、自覚的か無自覚的か稽古場の空気をコントロールしてる人は本当に哀れである。
むろん再三繰り返すが演出家の人格は問題ではない。「でもほんとはいい人なんだよ」という一言で彼の話題がいつも終わることが僕には不服で、いい人でもいいやり方ではないでしょ?ってキレている。
未熟な人間を指導する以上思う通りにはならないことはある程度織り込み済みであり、それをいかにその気にさせるかが手腕の見せ所だが「強く打てば強く返ってくると思ってる」と自信満々に宣う男には変化や進歩を求めるだけ無駄だなーと思う。
それだけ理不尽な対応をしておいて人々からいい人といってもらえるのは実際いい人だからで笑顔がチャーミングであるが、DVするやつだってたまには愛してるとか言えるし抱きしめたりできる。壊れた時計でも日に2度は正しい時刻を示す。
まぁ僕は自分の未熟さを理由に手心を加えてほしいなんて思わないし、バチバチに殴りあっていろんな意味で黙らせたいのでやるしかない。

最近話題のアラーキーにも通じる問題というか、一言でいえば時代が変わってることに気づかないまま裸の王様をやってたんだなーと思う。これがきっと女の人だったらここまで放置されてなかった気がするので非対称性にはイライラする。
王様は王様でも
「命を与えるのが神
命を救うのが医者
命を守るのが王族だ」
というバーフバリリスペクトをしていきたい。今年はアマレンドラ・バーフバリと綾瀬千早みたいに生きていけたらと思う。
強さをあげられる人になるぞ。おりゃあああああ!