テラノハ

言葉は涙だ。とベケットは言った。

2018-01-20のドライブ

この3日ほど頭が割れるように痛かった。痛いし吐くし夜中に母親に電話するレベルでやばかった。
今日は今のとこ痛まないのだが、逆に朝から凄くテンションが高かった。
正確に言うと昨日の夜、あまりの頭痛に飲み合わせにビビりながらイブを飲んで痛みが引いてから、妙にハイになって呼吸が深く出来ず、右耳の奥が痛むので温灸をし、それでも朝まで寝付けずなんか近くの公園まで散歩してみたくなり、1時間ほど歩いてようやく寝られた。

よかった、元気になったんだ!といいたいところだが話はそんなに簡単じゃない。
これは躁だ。軽躁だ。
過去にも何回か味わったことがあるのでその都度やらかしたことがある。その時得た学びは下手に他人に絡まないということである。特に親しい人ほど様子を気にかけてくれるので、元気になったよ!!と言いたくなるんだがまだ油断ならない。これは坂道を早く駆け降りるとか突風に煽られて早く走ってる気がするだけのやつであって、自力で速さをコントロールできない。コントロール出来ないという点では抑うつ症状と同じなのだが、傍目には元気に見える上、こちらも今までさんざん出来なくて悔しかったことが急にできるものだから途端に全能感でいっぱいになり、遅れを取り戻そうと焦って足がもつれて転ぶ。転んですぐ立ち上がれる時はいいが、加速している分コケた時は結構怖い。
高校の時は友達に「将来漫画家になるから一緒にイベントで漫才をしてほしい」と懇願するメールを送ったことがある。その時はそれを一生の仕事にするんだと息巻いていたのだが、特にそれに向けて努力するでもなく症状が緩和するうちに忘れてしまった。
問題はアフターケアである。友達はさぞかしびっくりしただろうから、きちんと関係を修復していかないと強烈にお願いしてきたり、沈殿してリアクションが悪くなるを間断なく繰り返すキ印の王子になってしまう。怖い……。幸いその友達とはいまでも仲良く出来ているので本当にありがたい。

大事なのは沈みすぎることと浮かれすぎることで、この状態を把握し調節するのは役者の大事な仕事だ。
以前、社会生活を営む上で問題のない精神疾患を性格と読み替えているだけなのでは、と思ったことがある。
軽躁もテンションが高くて仕事のできるモーレツ社員や映画監督、演出家に宿ればうまく作用するが、他の職種だと困ることの方が多いのではないか。
先日亡くなった星野仙一監督もよく手を出す人だったときくが、やはり手を出すというのは気持ちを言語化できず上下関係を縦に服従を強いているだけなので本来は駆逐・淘汰されるべきなのだが、時として黙認されがちである。

愛がある、という文言は便利だが盲目的でもあり歪んでいくものである。正しい愛の形・禁断の愛と言えるほど愛は形のないものなので説明が難しいが、やはり育むものであって傷つけて治すものではない。

このように話が支離滅裂になるのも諸症状のひとつ。クロックアップみたいなものである。
昨日やっとごはんを食べておいしいと思えた。そして調子に乗ってステーキを注文してみた。美味しく食べられたし、下したけど痛くて下したのではないしなにより吐かなかったのがとても嬉しい。噛む度に生命力が溢れる感覚に陥った。
先週から逆流性食道炎の薬が増え、心療内科でもらう薬を1錠増やしたのも効果があったのかもしれないが、自分が薬に左右させられているのは処方されたものであっても不思議なものである。インフルエンザがタミフルですっと症状が引くときはそんなこと思わないのに心の症状の場合はまたちょっと違う。頭痛も薬由来だろうか?
薬単体、ステーキ単体が作用したと考えるよりも複合的に波及した結果と考えたい。
抑うつ初期はご飯食べなくてもいいから食費浮くわーラッキーと思ったし、軽躁はごはん美味しいからラッキーと思う。そんなことを思わないくらいの食生活を手に入れたい。


話はまた変わるのだが今日はTSUTAYAに行って一瞬も悩まずDVDを借りれた。これは恐ろしいくらい便利だった。
あと映画館で大学の時からみようと思いつつ手が出なかったマルホランドドライブを見れた。楽しい作品ではなかったが面白かったのでよし。
今年は研修科の先輩に憧れてリンチ作品を見るようになったのが収穫だった。わからん時もあるけどつまらないとは思わないのがいい。リンチは世界をそのまま写してくれるというか、変に心地よく楽しく甘ーく味付けせずに作ってくれるのでありがたいなと思う。不協和音や不穏なものばかりなのは現実世界も同じでそこから目をそらさない眼差しは逞しくて頼もしい。映画監督になってなかったらなんらかの法に触れる危うさすら感じる。
その危うさを矯正せず生きてるところも好きだ。

陸上部のトレーニングでゴム紐に引っ張られて速く走るってやつがある。
あれは自分の速さではないけど速さに筋力や感覚が追いついていく仕組みだと思う。
あるいは跳び箱のロイター板
これで気持ちも体も快方に向かってくれると嬉しい。

今日は映画秘宝のベスト&トホホを読む。楽しみだ。