テラノハ

言葉は涙だ。とベケットは言った。

2017-10-30のヴァンパイアストライクスバック

今日は曇り。

一昨日、面談にいった。
駅から事務所までの道行きで稽古終わりの同期や先輩とすれ違い、ある子なんかは「べっぴー!」と駆け寄ってきてくれてとても面食らったが同時に嬉しくもあった。希少な野生動物の気分。
みんな腫れ物を触るような目つきをしてくるかと思ったけど、その表情には驚きと安堵みたいなものがあったような気がする(希望的観測)。
痩せたねー髪伸びたねーと言われるのに上手く返せず「U田さんに会いに来ただけだから」と無愛想に答えてその場を離れた。

面談は結構つらかった。
非難されたりはなかったけどこの機会にいま1度直したら?特にこれからも役者を続けるならと言われたくだりはグサグサきてつらかった。
言葉がうまく出ない場面もあったけど辛抱強く聞いていただけて、出演はしないにしてもどうにかなるべく稽古場にくるというところに着地した。
出れるか出れないかはこちらで判断するからとりあえずやって、と言われた時はそうやって中途半端にやってダメになるのが一番嫌やねんと思ったが、期待されてることの裏返しなのかなーと帰りに思った。
優しい提案だと僕がすぐ遠慮するからやや強めの要求をしてはるなーというのも分かり、分かってしまうから余計につらかった。
たぶん最初に心療内科で先生に話をした時にペース配分が分からなくて酸素が足りなくなった高二の時以来で、泣きすぎて手足が痺れて怖かった。みなさん、人間は泣きすぎると手足が痺れるので気をつけてください。
さんざん嗚咽しおわって帰る前に「今はちゃんと声も落ち着いてるし、呼吸も深い」と言われてようやく自分の状態が分かり、自分の状態を把握するのが一番の仕事なのに出来てねーなーと思った。

帰ってから気を張ってたのもあっていつにも増して食欲なかったし、かろうじて食べたパンも戻した。
次の日も全然動けなくてやろうと思ってた家事に手を出せなかった。
そして今日、とりあえず来なって言われていた読み合わせ。

寝ても寝足りなくて昼寝をしたら余計にだるくなってこれ読み合わせ行けなくねー?と思った。
高校の頃の友達にLINEして励まされながら、どうにか着替えて電車に乗った。
よりによってめちゃくちゃ寒い。2週にわたって台風通り過ぎて、あっちゅう間に冬だ。
行きの電車はブレードランナー2049のKとジョイのことを考えて勇気を貰っていた。自分が何者であるかとか、自分が他者と比べてどうであるかということよりも何がしたいかでしか人間は規定できない、不経済で非効率な存在だなーと思う自分はなによりも人間なのではあるまいか、お、Perfumedocomoの広告見っけラッキーなどと考えていると信濃町に着いてしまう。

稽古場につくとここでもやはり希少な野生動物の気分を味わうことになるが、かけてもらえる声は明るくて、自分がまだ不要なものではないのではないか、と信じられそうになる。
お、べっぴーと驚かれるのは思ったほど嫌じゃないが、なにも反応してない人もいることを考えると喜んでる場合でもない。元気になったから来たと思われると辛いので今日はただの見学です、としきりに強調する。
しかし読み合わせの頭数に入れられており、断るのもなんか申し訳なくなって参加させてもらう。
まず声の出し方を忘れており、か細く力のない喉の声しか出ない。そういう演技プランとかではまだなくてなんというか恥ずかしい。でも読み合わせで他の人の反応を見るのは悪いものではなく、小学校の頃の発表ならクスクスされるの嫌だが自分で狙った演技に笑顔を浮かべている人を見るとやや安心する。
それになにより他の人の演技というか声を聞くと面白いなーと思ってしまった。
2時間半だったけどどっと疲れて誰かにごはんに誘われたりして断るのもいやだし、そもそも誘われないのに残ってるのも嫌なのでササッと帰る。
吐くの嫌だから1日何も食べずにいたらぼーっとするし、気苦労で肩が痛かった。

そんな感じです。
このままなにもせずにフェードアウトするのも辛いし、無理して稽古出るのも辛いからその中間に着地していけたらなと思う。
卒公なのに僕だけ徒歩でトボトボ足並み揃わないのは辛いけど、隊列に加わって走れと言われて走れるわけではない。
走ったら案外走れるかもよ、という人もあるだろうが、外発的に走ったとしてそれは果たしてなんなんだろうと思う。
幼い子は言葉を覚えるのが早い、という時幼い子の選択権は考慮されていない。

僕を見て喜んでいる人がいることだけは嬉しいと思えた。先日の泣くに続いて嬉しい、という情動があり、この些細な収集には人間味を感じる。

まだ眠れない夜のせいでポケットは無気力でパンパンです。