テラノハ

言葉は涙だ。とベケットは言った。

2017-08-25の日がわりごはんのように

今日も晴れ。よくこんな晴れの中で生きていけるなと思った。

昨日の夜、『何者』を見た。公開した時から気にはなってたけどキャストの集め方とかが鼻について見に行かなかった。自分の同期がちょうど就活の時期というのもあったけど、自分は就活しないし、わざわざ見に行ってもなーと思った。引越し前に『残穢』を見ないのと似たようなものである。
就活を終えた後輩に「実際こんなんなん?」などと聞きながら見た。
Twitterの使い方とか静かなマウンティングとかは他の作品ではあまり見ないので楽しかった。
もがく主人公と対比するかのように大学を辞めて劇団を立ち上げた烏丸ギンジという男が出てきて(わー)と思った。
休学しているタカヨシという男も出てきて(わー)となった。
そのタカヨシの高踏派気取りの発言に少しひやっとした。僕はこんな感覚で休学してないけど、まったくこいつと同じ感覚がないか?と言われると自信が無い。
前に友達に感想を聞いたら「bepくんはああああってならないと思う」と言われたが、半分あってる気がした。
僕は就活とは違うもがきを選んでしまった人間で、それは進んで選んだのかそれしかないと縋ったのか今となってはよく分からないが、波のせいにする丘サーファーにだけはなりたくないというのはたしかに覚えている。
岡山に戻ってきて、この街で倒れた月日が蘇り、立ち直った日々を愛おしんだ流れでこの映画を見たせいで変なスイッチ押された感じがあった。
もし今もこの街にいたら僕はやっていけただろうか。自信がない。
今にして思えばあの時、助走も踏切も完璧だったのだと思う。
この1年は間違ってない自信がある。その確かなような不確かな手触りだけで僕はやっていくんだ。
この作品を褒めるのも貶すのもそんなに楽しくなく、のわりについつい饒舌になってしまうのはこれが自意識についての話で耳の奥をほじくられる快感/不快感みたいなものだからかもしれん。

結局寝られなくて明け方まで寝付けなかった。
また三日連続で後輩を見送った。
12時前に起きてシャワーを借りて家を出る。
胃が消息を絶っているのか食欲がない。
相変わらず優しくない日差しの中で甘酒とおはぎを買いにいき(甘いものなら食べれる気がしたんや)、スーパーのベンチでもさもさ食べた。
大学の図書館まで木陰に助けられながら歩く。
こんなに暑かったっけ夏って。
図書館でジョットーの絵とかについて調べて満足して、安野光雅シェイクスピアの絵本を読んだり坊っちゃんの時代を読んだりした。
相変わらず大学の図書館はクーラーの効きが甘く、居心地も快適とは言えないので出ることにした。
バスを待ったが中々来ない。やはり岡山は田舎だ。
僕が東京に染まってしまっただけかもしれん。
お腹が痛いというより胃がまったく息をしてない。
暑さのせいでバグったのだと思う。

駅前のオンサヤコーヒーでベルセルクを読んだ。
静かでおしゃれで東京ではこの手のお店を探索する余裕がなくてここぞとばかりに長居したら六時閉店だったらしく追い出された。
調子に乗ってミックスジュースとチーズトーストを頼んだらお腹が痛くて駅でトイレを探してさまよう。
いよいよ羽海野チカ先生レベルで体が弱くなってきた。
家に帰って布団にこもらなくちゃマズい。ぬるめのお風呂にダラダラ浸からないと自律神経が無理そうだ。

友達とカフェモヤウにいった。
岡山で一番好きなカフェだ。二年前おかゆすら下す体調の時に唯一食べられたのがここの日替わりごはんで、食べてもトイレにいかないで済むのが嬉しくなって毎週チャリを漕いで城下まで通っていた。
雑穀ごはんと鰹だしの味噌汁、しっとりめのだし巻き卵、大根と人参と鶏の煮物、ナスのおひたし、トマトの夏っぽい和え物、かつお節の佃煮ときゅうりの浅漬け。ここ数日息も絶え絶えだった胃が嬉しそうにしてるのが自分でもわかった。そうか、これが食欲か。
ごはんをおかわりしてもお腹痛くならなくてとても嬉しかった。とてもとても嬉しかった。

今日はいい1日だと思う。
ありがとうといろんな人にLINEするくらいに。