テラノハ

言葉は涙だ。とベケットは言った。

2017-07-03の平均台

今日はくもりのような晴れ。蒸し蒸し。23。

昨日はクドカンの『ごめんね青春』を見終わった。
一話で主人公の過去の傷が提示されて、最終話までそれを縦軸にしつつドタバタ学園モノコメディで楽しかった。
職場、家、スナックという三つの場所が入れ替わり出てきてその場その場で主人公が話す内容が違う(役割が違う)というのはクドカン作品の常套手段なのかなと思った。ゆうて『あまちゃん』はあまクラブ、家、リアスで『うぬぼれ刑事』は警察、家、バーだったというのしか思い当たらんけど。
あと劇中でローカルラジオが結構大事な位置を占めていて、人間はそんなに抱えている悩みを打ち明けたりしないし、作劇上でそれを処理するのはかなり難しい。ともすると説明セリフになって萎える。
西川美和監督の『永い言い訳』の場合は主人公が出演する番組のナレーションや手紙の朗読という理由付けによってそれを可能にしていたが、『ごめんね青春』はそのタイトルを冠したラジオでごめんねをするというのが実に機能的だった。
朝ドラでも王道だけどナレーションがあると、話が進めやすいこともよくわかる。後ろめたさのメタファー=後ろメタファーとして亡くなったお母さんが出てくるのがキュートでよかった。
『デート~恋とはどんなものかしら』でも似たような演出で見える人にしか見えないキャラが出てきたが、あちらはやや力技だったのにたいして後ろメタファーというのをうまく生かしていて好きだった。

そんで寝たのは3時すぎで、二度寝してたら昨日より家を出るのが遅かった。
遅刻したら非国民として村八分にあうのが極東の風習なのでやや焦ったが、普通に間に合った。
今日も読み合わせ。
クーラーが効きすぎていて寒い。上に羽織るものも忘れたのでどうしようもない。昨日はハンカチを忘れ、今日は筆箱を忘れた。手ぬぐいを首に巻いて暖をとったがたいしてぬくもらない。
頭の中では『ダークナイト』の屈強な囚人のおっさんが出てきて「オレが10分前にすべきだったことをしてやる」のシーンが再生されていた。
誰かクーラーの設定を変えてくれ。誰もやらないなら俺がやる。そんなことを考えながらやたらトイレに行きたかった。

昨日買った燃え殻さんの『ボクたちはみんな大人になれなかった』を電車で読みながら帰った。電車が一番読書が捗るのでわざと各停を乗り継いで帰った。
Web連載と違って紙の本は残りのページ数が露骨にわかり、面白い本とのお別れが近いことが切なくなる。通して読んでると『秒速5センチメートル』に一番似てるなと思った。もちろんあそこまで自意識過剰でもやるせなくもないが。90年代に懸命に生きてた人ならもっと沁みるのかなと思いつつ、僕が読んでもいつか経験した悶えるような恋の味がした。そんなの全部気のせいなんだけど、いい本は気のせいをちゃんと味わわせてくれるから好きだ。
Web連載と大幅に加筆修正されていてさながら映画化の風情があった。登場人物や描写の整理、流れる音楽まで書かれているのでもう脳内で上映できる。東京の町並みが頻出するので大根監督にとってほしいなーとか思った。

駅から家までの帰り道、お腹が痛かった。
クーラーガンガンの稽古場と蒸し暑い外気、涼しい電車と乗り換えの熱風。そんな寒暖差のミルクレープで僕の自律神経はやられちまった。
夏は苦手だ。得意な季節なんてないけどさ。
もずく酢とか食べたらいいのかな。